だから、平家。

» 2019/05/13/

中野次郎の平家- 2


中野次郎の平家- 2

岡山県・H邸

2015 NISHINAKA

 

開放的な連続開口で

大空間を実現した平家

 

同じ図形が重なり合う機能的かつ美しい設計

 

 見晴らしの良い岡山県の田園に建つH邸は、横一文字のI型デザインの平家である。

 「敷地条件などを考慮すると、高い天井の広い空間がほしいという施主の願いを叶えるには、平家が最適でしたね」。

 レイアウトとしては、LDKを中心に、寝室と2つの部屋を一列に配置。それぞれの引き戸を開けると、南側に16メートルもの連続開口を持つ広々とした大空間が生まれる。

 「これだけの連続開口を持つ住まいは、僕も初めての経験でした」と中野さん。広大な開口部の前にはすべて同じ長さのウッドデッキを設置した。LDKの前面のみ正方形だが、ここだけに屋根を設けているのは、どうしてなのだろう。

 「一つは夏の強烈な陽射しを遮るため。それから、目の前に広がるのどかな田園風景とおおらかな屋内空間をつなげる場をつくるためです」。

 北側から南側へ向かって高くなっていく屋根を持つY邸。玄関のある西側から見ると、2つの同じ図形が重なり合う美しいデザインだとわかる。これは家の北側に屋根の勾配を合わせた車庫があるからだ。

 中野さんは「雨に濡れることなく車の乗り降りや荷物の積み降ろしができるのは、家と車庫が一体になっているおかげですね」と笑顔を見せる。

 家づくりのスタンスとして「自分の手法やルールは平家だからといって変わることはありません」と語る中野さん。施主との会話の中で要素を積み上げていき、必要な機能をデザインに落とし込む。H邸もその結晶の一つである。

 

 

玄関がある西側から見ると、2つの図形が重なり合う形で母屋と車庫がデザインされており、まったく異なるイメージの住宅に見える。

玄関がある西側から見ると、2つの図形が重なり合う形で母屋と車庫がデザインされており、まったく異なるイメージの住宅に見える。



住まいの中心は高い天井と広い空間を持つLDK。東西両側に設けられた個室の引き戸を開け放つと、一つの大空間として捉えることもできる。

住まいの中心は高い天井と広い空間を持つLDK。東西両側に設けられた個室の引き戸を開け放つと、一つの大空間として捉えることもできる。

田園の中に建てられたH邸。横一文字の長方形というすっきりした外観に南向き16メートルもの連続開口を持つ点が最大の特長だ。

田園の中に建てられたH邸。横一文字の長方形というすっきりした外観に南向き16メートルもの連続開口を持つ点が最大の特長だ。

 

設計コンセプト

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「南側に16mの連続開口を持つ田園の中の平屋住宅。LDKの東西両側に個室を設け、北側にクローゼットやユーティリティを配置。引き戸を開放すれば一体的なスペースとなり、傾斜天井と相まって、大きなボリュームを感じることが出来るようにした。屋根付きの正方形デッキが、のどかな風景とおおらかな室内をつなげている」( 中野)



建築データ

■ 家族構成 : 施主・妻・子供2人

■ 構造 : 木造

■ 工法 : 在来工法

■ 敷地面積 : 500m2( 約151.5坪)

■ 延床面積 : 合計 137m2( 約41.4坪)1階 111m2( 約33.6坪)車庫 26m2( 約7.8坪)

■ スケジュール :

設計期間 2014年5月~2014年11月

施工期間 2014年11月~2015年5月

■ 設計監理 : ナカノジロウ

建築デザイン事務所

■ 施工 : 院庄林業住宅



H邸間取り

① 車庫

② エントランス

③ ルーム

④ キッチン

⑤ リビングダイニング

⑥ トイレ

⑦ 洗面脱衣

⑧ 浴室

⑨ 主寝室

⑩ デッキ

 

 

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【情報掲載日/2016年11月25日】

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