だから、平家。

» 2019/05/21/

中飯賀業の平家


中飯賀業の平家

阿南市・I 邸

I邸平屋住宅

老夫婦が日々を過ごす

心地良い空間を目標に

自然素材を中心とした独自工法のアプローチ

 

 中飯さんは「建て主と家族のみんなが幸せであるように」をモットーとしている建築家だ。阿南市に建てられたI邸には、どのようなストーリーが存在しているのだろう。

 「老夫婦が〝終の住処〞として建てる家ですから、小さな平家が一番だと思いました」。

 以前から住んでいた家が目の前にあるため〝離れ〞に近い発想からスタートした中飯さん。必要最低限の機能として、最初はLDKと寝室、バス・トイレのみというシンプルなプランだったが、将来的な介護の可能性を想定して和室を追加。さらに、すべての居室を囲む形で、長さと幅があるウッドデッキを設置した。

 「玄関とは別にスロープからつながるウッドデッキは、車椅子での移動を考えてのもの。かなり広いため、縁側として使っても気持ちいいですよ」。

 そして、この『I邸平屋住宅』の大きな特長としては、中飯さんが1993年に考案した〝Nハウス工法〞が採用されていることが挙げられる。

 「連続柱壁工法の発展形なんです。重力に逆らわず、杉の厚い無垢板を縦に落とし込むため、土壁に匹敵するレベルの強度を実現しています」。

 見た目も美しく、断熱や調湿などの効果も高いため、寝室や廊下の壁は、内装材を使わずに杉を生かしている。これも〝Nハウス工法〞ならではの利点だといえるだろう。

 屋内はすべて引き戸で構成し、小さいながらも南向きに開放された空間を持つ『I邸平屋住宅』は、まさに中飯さんの信条を形にした平家である。



昔ながらの小さなL字型キッチンは施主の要望を反映したもの。出入口はすべて引き戸を採 用。段差のないバリアフリーで足元の心配も不要。

昔ながらの小さなL字型キッチンは施主の要望を反映したもの。出入口はすべて引き戸を採
用。段差のないバリアフリーで足元の心配も不要。



杉の厚い無垢板を縦に落とし込み、土壁に匹敵する強度を実現した“Nハウス工法”で建てられた I邸。LDKからは物置に使うことができるロフトへも上がることができる。

杉の厚い無垢板を縦に落とし込み、土壁に匹敵する強度を実現した“Nハウス工法”で建てられた I邸。LDKからは物置に使うことができるロフトへも上がることができる。



すべての居室を囲む形で設置されているウッドデッキは、玄関前からのスロープからもアプローチが可能。足腰が悪くなっても車椅子で移動できる広さを確保した。

すべての居室を囲む形で設置されているウッドデッキは、玄関前からのスロープからもアプローチが可能。足腰が悪くなっても車椅子で移動できる広さを確保した。



設計コンセプト

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「老夫婦の終の住いとして設計を依頼され、小さいながらも外部(南面)に開放した快適な空間を意識して設計した。将来の介護を考えLDK を中心に主寝室、介護者用の和室、風呂便所を配置している。構造はN ハウス工法(杉厚板縦落し込み(連続柱壁工法))を採用し出来るだけ木材の露出を多くし室内の調湿と防臭を機能させている」(中飯)



建築データ

■ 家族構成 : 施主・妻

■ 構造 : 木造

■ 工法 : Nハウス工法

■ 敷地面積 : 322.2m2( 約97.5坪)

■ 延床面積 : 合計 73.1m2( 約22.11坪)1階 73.1m2( 約22.11坪)

■ スケジュール :

設計期間 2014年5月~2015年4月

施工期間 2015年7月~2016年1月

■ 設計監理 : 中飯賀業建築研究所

■ 施工 : 桑野建設

■ 造園 : 庭や landscape gardener



I 邸間取り

① ポーチ

② 玄関

③ ホール

④ 便所

⑤ 洗面脱衣

⑥ 浴室

⑦ 主寝室

⑧ LDK

⑨ 和室

⑩ デッキ

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【情報掲載日/2016年11月25日】

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