だから、平家。

» 2019/05/22/

伊月善彦の平家- 1


伊月善彦の平家- 1

板野郡・Y邸

RYH1501-森の背骨

 

広大な森の一隅に建つ

シンボルのような平家

 

土地の特長を生かして東西で高低差をつける

 

 建築家と一緒に家を建てる時、大切なポイントとして挙げられる「相性」。世界で一つだけのオーダーメイドの住まいをつくる以上、施主と建築家の価値観や趣味嗜好は、近いにこしたことはない。

 そこから考えると『RYH1501-森の背骨』と名づけられた板野郡のY邸は、とても幸福な家のように思える。伊月さんと40代の施主は、サーフィンという共通の趣味でつながった友人同士。普段から交流があるせいか、特に施主からの注文もなく、すべてが伊月さんに委ねられる形となった。

 約500坪という広大な敷地は、大半が樹木に覆われており、どこから手をつけていいのか、それすら悩んでしまうような状態だったそう。

 「とにかく広いだけで、何の拠り所もない土地なんです。そこで敷地のシンボルとして、東西を貫く軸線が〝背骨〞となるような平家の住まいを考えました」。

 できるだけ周囲の環境を変えずに建てることを目指したY邸。横一文字のI型プランだが、もっとも東に位置するリビングに角度をつけることで、大きな窓から見える景色や動線に変化を生んでいる。

 さらに特筆すべきは、土地の高低差を生かし、さりげなく家族全員が集まる空間とプライベートの空間を、中心部のステップで分けている点だ。

 「造成して床をフラットにするよりも、場所によって目線の高さが変わる暮らしの方が面白い。そういう家ですね」。

 まるで海外の家を思わせる佇まいの『RYH1501- 森の背骨』。実に洗練された平家である。



夕闇の中に浮かび上がるY邸。角度のついたリビングの大開口には、屋内の延長となるウッドデッキが配置され、静かな時間を楽しむことができる。

夕闇の中に浮かび上がるY邸。角度のついたリビングの大開口には、屋内の延長となるウッドデッキが配置され、静かな時間を楽しむことができる。



単なるI 字型プランにとどまらず、暮らしに変化をつけるため、家族が集うリビングのみ角度をつけて構成。見える景色もほかの場所とは異なる。

単なるI 字型プランにとどまらず、暮らしに変化をつけるため、家族が集うリビングのみ角度をつけて構成。見える景色もほかの場所とは異なる。

 

広大な敷地を貫く“背骨”となるように設計された横一文字のI 字型プランの平家。裏側にはそのまま車を横づけできるアプローチも。

広大な敷地を貫く“背骨”となるように設計された横一文字のI 字型プランの平家。裏側にはそのまま車を横づけできるアプローチも。



設計コンセプト

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「約500坪の敷地に建つ小さな平屋。計画時は敷地のほとんどが雑木で覆われそこを開拓するのにもかなりの金額がかかると思われわずかに開かれた空地に建てることになった。もともと生えていた樹木と敷地内の高低差を生かしながら、場所性のよりどころとなる軸線として敷地を東西に一本に貫く背骨のような建物をイメージした」( 伊月)



建築データ

■ 家族構成 : 施主・妻・子供2人

■ 構造 : 木造

■ 工法 : 在来軸組工法

■ 敷地面積 : 292.87m2( 約88.59坪)

■ 延床面積 : 合計 138.63m2( 約41.93坪)1階 138.63m2( 約41.93坪)

■ スケジュール :

設計期間 2015年1月~2015年5月

施工期間 2015年6月~2015年12月

■ 設計監理 : moon at.

■ 施工 : DEE WORKS



Y邸間取り

① アプローチ

② 玄関

③ ホール

④ LDK

⑤ 畳コーナー

⑥ 犬の部屋

⑦ 洗面脱衣所

⑧ 浴室

⑨ トイレ

⑩ バスコート

⑪ 子供部屋

⑫ 主寝室

⑬ 倉庫

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【情報掲載日/2016年11月25日】

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