だから、平家。

» 2019/05/15/

開達也の平家- 2


開達也の平家- 2

石井町・M邸

5Box house

冷静な論理と情熱が

やすらぎを形づくる

家族の空間を中心に5つの部屋を配置する

 

 すべての機能がワンフロアに収められる平家は、シンプルであるがゆえに、建築家の腕が問われる部分が大きい。

 石井町の『5Box house』は、その名のとおり、5つの部屋(ボックス)をそれぞれ敷地内に配置し、上から大胆に大きな屋根を載せた平家である。

 M邸の中心は南から暖かな陽射しを受けるLDK。その周囲をぐるりと和室や子供室、寝室や浴室などが囲んでいる。5つの部屋を点在させるというユニークな発想は、どこから生まれたものなのだろうか。

 「もともと施主からは別の土地に建てる家の設計を依頼されていたんです。その時に〝部屋(ボックス)が点在する〞イメージを気に入っていただいて。現在の敷地条件に合わせて発展させたプランが『5Box house』になりました」。

 それぞれの部屋から一歩足を踏み出すだけでLDKへ出るM邸の間取りは、どこにいても家族の気配が感じられる安心感を高めているという。

 そして、玄関を入ってすぐの場所に中庭をつくることで、屋内と屋外のレイヤーが重なり、視覚的な広がりを生み出した点も特長の一つだろう。

 「建築とは形をデザインするのではなく、周辺の環境や人の動き、光や風、五感で感じるさまざまな要素を空間化し、豊かなやすらぎの場をつくること」だと開さんは語る。

 提示する住まいの形には必ず意味がある。冷静かつ論理的な考えの積み重ねと施主に喜んでもらいたいという情熱が、開さんのつくる平家の満足度の高さにつながっている。



家の中心となるLDKとすべての部屋が廊下なしで繋がるなど、屋内空間の無駄は自然と削ぎ落とされており、どこにいても家族の気配が感じられる。

家の中心となるLDKとすべての部屋が廊下なしで繋がるなど、屋内空間の無駄は自然と削ぎ落とされており、どこにいても家族の気配が感じられる。





5つの部屋(ボックス)を広い敷地に散りばめるようにして設計されたM邸。端正でスマートな印象の平家は、随所に光と風とを通す工夫が施されている。

5つの部屋(ボックス)を広い敷地に散りばめるようにして設計されたM邸。端正でスマートな印象の平家は、随所に光と風とを通す工夫が施されている。

 

リビングの隣に設けられた小さな坪庭のような中庭。太陽の光と熱、空気の流れをつくるために欠かせない装置だが、同時に視覚的な広がりを生んでいる。

リビングの隣に設けられた小さな坪庭のような中庭。太陽の光と熱、空気の流れをつくるために欠かせない装置だが、同時に視覚的な広がりを生んでいる。

設計コンセプト

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「広い敷地を活かし、『子供室』『寝室』『和室』『キッチン』『水廻り』の部屋をそれぞれBox状にし、この5つのBoxを敷地に散りばめるように配置。散りばめられたBoxとBoxの間に出来たスキマをリビングや玄関といった家族の空間をつくった。Boxに囲まれた家族空間は、プライバシーを守りながら、BoxとBoxのスキマからの光と風は開放感にあふれる空間となっている」(開)



建築データ

■ 家族構成 : 施主・妻・子供1人

■ 構造 : 木造

■ 工法 : 在来工法

■ 敷地面積 : 396.69m2( 約120坪)

■ 延床面積 : 合計 133.11m2( 約40坪)1階 133.11m2( 約40坪)

■ スケジュール :

設計期間 2010年4月~2012年11月

施工期間 2012年12月~2013年5月

■ 設計監理 : 開建築設計事務所

■ 施工 : 関口建設



M邸間取り

① 玄関

② 和室

③ 中庭

④ 子供室

⑤ キッチン

⑥ ダイニング

⑦ リビング

⑧ クローク

⑨ 寝室

⑩ トイレ

⑪ 洗面・脱衣室

⑫ 納戸

⑬ 浴室

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【情報掲載日/2016年11月25日】

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