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» 2018/12/22/

2019年1月号[特集 青木健蔵]


建てようネット[徳島]新登録建築家を知るシリーズ

特集 青木健蔵

a feature on kenzo aoki

建築設計事務所 蔵

15年目を迎えた建てようネット[徳島]。これまで以上にマッチングの精度を高めるため、新たに2名の個性的かつ実績豊富な建築家を登録しました。今号は、建築設計事務所 蔵の青木健蔵さんの建築美学を紐解きます。青木健蔵さんに設計を依頼してみたいと思った方は、ぜひ建てようネットのライブラリーまでお越し下さい。

2019年1月号トビラ画像

【モットー】

ノブレス・オブリージュ (noblesse oblige)

 

【プロフィール】

1980年生まれ、血液型A型、獅子座。武蔵工業大学建築学科(現東京都市大学)卒。東京の工務店勤務の後、建築設計事務所蔵に入所。一級建築士。

 

【家づくりの考え方】

私自身は現在築60年程の祖父が建てた家に住んでいます。当然使い勝手が悪い部分もありますが少しずつ改修する楽しみもあります。施主家族は50年60年と生き続けます。木材などの天然素材は更に長く生き続けます。木材は時間と共にゆっくり質感を変えていきます。家族もかたちが変わっていきます。その変化も美しいと私は思います。家を小さな子供のように大事に育てて欲しい、祖父母、親のように敬って頼って欲しい。寺社仏閣のように何百年とまで行かなくとも新築改造問わず2世代3世代と住み続けることのできる家が私の供給したい家です。

 

【自身の作風について】

特に作風はありませんが・・・。無垢材・自然素材を多用したり、真壁工法が多いので柱や梁をみせる作品が多いです。あまり難しいデザインはせず素材や敷地に素直に造ります。父の影響かLDKを広く設計しがちです・・・。

新登録建築家・青木健蔵の建築美学

 

『嘘をつかない』という信念を貫く。

 

現場を動かす力が満足につながる

 自然素材を活かした住み心地の良い住まいを追求し、多くの人々に慕われた建築家・青木稔さん。その父の思いを受け継いだ気鋭の建築家が、青木健蔵さんだ。幼い頃から父の背中を見て育ち、気づけば大学でも建築学科を専攻。図面や設計をテーマにした課題では140名を超える学生の中でもトップクラスの成績を誇っていた。

 「雑誌に載るような有名建築家が教授だったので、授業を受けるのが本当に楽しくて。夏休みに友人が遊んでいる時も、大手の建設会社やアトリエで模型づくりなどのアルバイトばかりしていました」。

 大学を卒業後、東京の工務店に就職。大手ゼネコンから依頼を受け、超高層の現場監督の仕事に携わることになる。

 「1週間の全体予算が、2千万円を超えるような現場を担当していました。何百人もの職人さんたちを管理するわけですから、一人ひとりのモチベーションを上げたり、作業の効率化を図ったりしなければいけない。その時の経験は建築家になった今も役立っています」。

 本当に良い家づくりを行うためには、設計力だけでなく施工力を最大限に高めることが重要になる。現場を的確に、そして効率良く動かす力が施主の満足度につながることを、青木さんは誰よりも知っている。

2019年青木健蔵画像

ストレスのない住まいを追求

 東京での仕事に区切りを付け、20代半ばで徳島に戻ってきた青木さんは、父が経営する『建築設計事務所 蔵』に就職。事務所で施主と打ち合わせをする父を見て学んだことがある。

 「僕が父を尊敬するのは『お施主様に絶対に嘘を付かない』という姿勢です。もっと楽なやり方も選べたはずなのに、常に100%の力で施主のことを思っているから、わざわざ難しい方法を選ぶ。でも、だからこそ口伝てに仕事が広がり、やりがいのある仕事に恵まれてきたのだと思います」。

 青木さんの建築デザインも、父が積み重ねてきた思想を基本にしている。その代表例が、自然素材をベースにしたストレスフリーな家づくりだ。

 「実は意匠性にそれほど興味はなくて、健康的で心地良い暮らしを大切にしています。写真には写らないけれど、家の中に入った瞬間に感じる空気感ってあるんです。予算が限られているケースもありますが、この部分だけは絶対に叶えてあげたい。施主に嘘を付くことなく、最高の形を一緒に探していければと思っています」。

 青木さんの名前には、社名と同じ『蔵』の文字がある。父が全身全霊を掛けて施主と向かい合い、形にしてきた家づくりへの愛情と誇りが、彼の中にも宿っているのだ。



WORKS

青木健蔵さんが設計した代表作品

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新築

漆喰塗の家

■完成/2018年5月

■施工/水本工務店

設計コンセプト

「敷地東側に広いお庭があるため、その景色を取込む事を考えほぼ全ての部屋から庭が見えるプランとなりました。素材面では漆喰壁・ケヤキの大黒柱・タモの造付デスク・藍染の床板など自然素材と色々な種類の木材を使用し新建材では出せないやさしい雰囲気がだせました」(青木)

2階の廊下を家族のユーティリティスペースとして活用。タモの天板を用いたテーブルを設けるなど、ここにも本物志向のデザインが採用されている。

2階の廊下を家族のユーティリティスペースとして活用。タモの天板を用いたテーブルを設けるなど、ここにも本物志向のデザインが採用されている。

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リノベ

築90年ほどの農家住宅の改造

■完成/2017年12月

■施工/水本工務店

設計コンセプト

「太いケヤキの大黒柱や桜の板材が元々使われている古民家でした。依頼を受けて施工にかかるまで約3年半、施主と何度も打合せをした物件です。小さく区切ってあった部屋を大きく使い易いLDKに変更し、隠れていた立派な梁を現しにして古民家の改造ならではの雰囲気になるよう考えました」(青木)

 

壁を取り払うことで、ゆとりのある空間に生まれ変わったダイニングキッチン。年代を感じさせる古い梁と、新しい梁のコントラストが美しい。

壁を取り払うことで、ゆとりのある空間に生まれ変わったダイニングキッチン。年代を感じさせる古い梁と、新しい梁のコントラストが美しい。

2つあった客間の一室をリビングとすることで、LDKの居住性と機能性をアップ。もともとの構造を活かした必然的なデザインを行っている。

2つあった客間の一室をリビングとすることで、LDKの居住性と機能性をアップ。もともとの構造を活かした必然的なデザインを行っている。

 

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新築

若夫婦の家

■完成/2016年5月

■施工/三木建設

設計コンセプト

「ご夫婦は都会での暮らしが長い方々だったので、無垢の木や自然素材を多用する提案をしました。薪の調達が可能な地域だったので薪ストーブを設置しました。施主の都会の友人達は自然素材の住宅が心地良いらしくなかなか外出しようとしないそうです」(青木)

 

2階の予備室からキッチンを臨む。壁や床に張り巡らされた杉材は調湿性や吸湿性にも優れているため、作業時の心地良さを倍増させている。

2階の予備室からキッチンを臨む。壁や床に張り巡らされた杉材は調湿性や吸湿性にも優れているため、作業時の心地良さを倍増させている。

壁や床、天井のすべてが無垢材で包まれた本物志向のLDK。テレビの設置スペースは造り付け。冬場は無垢材と相性の良い薪ストーブが大活躍する。

壁や床、天井のすべてが無垢材で包まれた本物志向のLDK。テレビの設置スペースは造り付け。冬場は無垢材と相性の良い薪ストーブが大活躍する。



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新築

のんびり過す為の家

■完成/2016年6月

■施工/三木建設

設計コンセプト

「退職後のんびり生活をしたいとの事で依頼をうけて平屋で部屋数の少ないコンパクトなプランを提案しました。大きな一軒屋からの転居であったので広めのクローゼットと小屋裏収納を配置しました。高齢になっても住み続ける事ができるようスロープ等でバリアフリーとしました」(青木)

 

コンパクトな平屋ながら、天井を高くとっているため開放的。安全性の高いペレットストーブが日々の暮らしを温かく、そして豊かに包む。

コンパクトな平屋ながら、天井を高くとっているため開放的。安全性の高いペレットストーブが日々の暮らしを温かく、そして豊かに包む。



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