【目次】
1.事務所
2.プロフィール
3.モットー
4.作風
5.家づくりの考え方
6.原点
7.建築実例
事務所
島津臣志建築設計事務所
プロフィール
- 1979年生まれ、血液型B型、獅子座。
- 専門学校穴吹カレッジ卒。
- 建築設計事務所蔵、内野設計を経て独立。
- 一級建築士。
わたしのモットー
「自然体で考える」
自分の作風
作風を特に意識して設計しているわけではありませんが、住宅は数十年と建ち続けるわけですから、敷地とその周辺の環境に適した住宅づくりがあると考えています。合理的で、簡素で、周囲と調和しているような、そして屋根をいかに美しくかけるかを意識しています。その屋根の下で家族が快適に暮らすことができるように、また、長い時間を経ていく中で素材が朽ちていくのではなく、味わいが出て、深みが増すように、無垢の木材、漆喰壁といった自然素材を使うことが多いです。そうした、ひとつひとつの小さな選択の積み重ねによって、ある共通した空気感を持った住宅が出来上がっているのかもしれません。
家づくりの考え方
一軒の家を設計することは、敷地の特性、法的規制、予算等、様々な要件をクリアしつつ、クライアントの要望に応えていくことになりますが、そのときにいろいろな時間軸について考えることを大事にしています。例えば、台所で調理といった分単位の時間を見ると、家事動線や作業効率のことを考えないといけません。また、一年といった少し長い時間だと、住宅の中のことだけでなく、暑さ寒さといった敷地を取り巻く環境のことを考える必要があります。家は数十年という長い時間、家族の暮らしを支え続けます。夫婦は歳を重ねて、幼かった子どもは巣立ち、竣工時とはまったく別の新しい暮らしが始まるかもしれません。こうした遠い先のことを想像するのは難しいことですが、クライアントと一緒に短い時間と長い時間の間を行ったり来たりしながら、粘り強く考えることで、流行りにとらわれない、その家にとって本当に必要なことが見つけられると考えています。
私の原点
●初めて買った住宅特集(1999年12月)と新建築(2001年1月)
設計の勉強をし始めたころは、建築家の存在を知りませんでした。学校で建築家の存在を知って、彼らがどんな仕事をしているのか知りたくて、買った2冊ですが、今まで知らなかった世界が広がっていて、ページをめくるたびに驚き、感動したのと同時に自分もこういう仕事をしてみたいと思い、建築家を目指すようになりました。新建築には内藤廣さん設計の高知県牧野富太郎記念館が掲載されていてすぐに見学に行きました。素晴らしく、感動した記憶があり、その後何度も訪れている好きな建築のひとつです。もしかすると、構造材を現しにする自分の作風はこのときの影響があるのかもしれません(笑)。住宅特集では、横内敏人さんの住宅の美しさに惹かれ、学生時代の課題設計のときには参考にしました。二人は今でも好きな建築家です。今回、久しぶりに読み返しましたが、新しい気づきがありました。20年近く経っても影響を与えてくれる大切な2冊です。